2023年度
国の施策で幼稚園類似施設は「認可外保育施設等」に分類され、無条件の無償化対象施設ではありません。就労支援に偏ることなく、真の幼児教育支援としてふさわしい法整備をお祈りください。
冬号 2024年3月23日
《巻頭言》
桜の開花が待たれる時期となりましたが、寒の戻りに身が縮まります。 今年は暖冬だったので、子どもたちの楽しみにしている雪景色を見ることなく、春を迎えようとしています。 冬学期は版画や土粘土紙粘土などの特別な造形、3学年揃っての合奏、Aさんは組体操や卒園制作など、盛りだくさんの日々だったので、冬学期は、あっという間に過ぎ去り終業日となりました。 今年は元旦から能登半島地震があり、イスラエルとガザ地区の戦争、休戦さえ見えないロシアによるウクライナ侵攻を覚え、日々子どもたちと共に祈りながら無力さを感じます。 そして明日は誰もわからない、という不安な時代になったようにも、感じています。 未来を背負う子どもたちには、平和の大切さといのちの尊さを、言葉だけでなく、どう伝えたらいいのか…と日々考えさせられています。 愛児園は家族的な雰囲気なので、Aさんが小学校に行ってから逞しく挑戦できるようにと願いつつ、縄跳びタイムを毎日取りました。 それぞれ自分の課題に取り組むのですが、繰り返し練習は大きな結果を生みます。 連続して跳ぶことが困難だったAさんには「ジャンプ、ジャンプ」と次に跳ぶ備えができるように声掛けし、跳ぶタイミングがわからなかったAさんには、教師が縄を回してジャンプに集中して感覚を掴めるように、一緒に跳ぶ練習をしました。 跳べるようになった子どもたちの輝く笑顔には「練習すれば出来る!」という自信が溢れていました。 困難を乗り越える体験を一緒に喜び合いました。 先週の卒園式は好天が与えられ、ポカポカ陽気のもとにAさんたちは巣立ちました。 入園から卒園までの写真ムービーを作成しながら、可愛い顔から小学生の顔となり、成長を感慨深く振り返りました。 今年のAさんらしく、本当に明るい卒園式でした。あなたたちの力で、力強く羽ばたけ!とエールを送りつつ、これからの成長を祈り続けます。 「強くあれ、雄々しくあれ。…あなたの神、主があなたと共におられるのだから」ヨシュア1:9 《チャペル》 冬学期は、ユダヤ人の救出を担うことになった「エステルの生涯」から始まり、「使徒の働き」と「ペテロの生涯」からは主イエスの証人となることの力強さを知りました。 またモーセ時代の「幕屋」から、幕屋の一つ一つに意味があり、イエスさまがどんなお方なのかを知り、とても楽しんでいました。 宣教物語「ティファム」は、ハイチの女の子ティファムがイエスさまに出会い、家族が変えられていくストーリーでした。 子どもが主人公の実話なので、ワクワクしながら耳を傾けていました。 みことばとさんび 「しかし、聖霊があなたがたの上に臨むとき、あなたがたは力を受けます。そして、エルサレム、ユダヤとサマリヤの全土、さらに地の果てまで、わたしの証人となります。」使徒の働き1:8 「神は、実に、そのひとり子をお与えになったほどに世を愛された。それは御子を信じる者が、一人として滅びることなく、永遠のいのちを持つためである。」ヨハネ3:16 「強くあれ。雄々しくあれ。恐れてはならない。おののいてはならない。あなたの行くところどこででも、あなたの神、主があなたとともにいるのだから。」ヨシュア1:9 ♪さんび 『行きます!イエスさま』『ヨハネ3:16』 『強くあれ雄々しくあれ』 …冬学期のみことば賛美は、子どもたちが大好きな曲でした。 歌詞やメロディー、振付を楽しみました。 《諸活動》 楽器指導&季節のうた 1月『ゆきのプレゼント』…子どもたちは雪が大好き、歌詞が楽しい歌。 2月『世界中の子どもたちが』…子どもたちが大好きな歌、新沢としひこさんの詩は心に届きます。 3月『ずっといっしょ』…素敵な歌詞を味わうと、ジーンと涙が出そうになります。 「大人になっても、ずっといっしょ、ずっと大好きだよ」この曲をもってAさんを送り出しました。 お馴染み『さんぽ』の曲をA(ピアニカ、大太鼓、小太鼓)B(トライアングル、タンバリン、カスタネット、ウッドブロック)C(スズ)で分担し、それぞれに楽器毎の練習を積み重ねて、終業日ギリギリに合奏を仕上げました。 体 操 冬学期はA「Make you happy」、B「勇気のルンダ」C「崖の上のポニョ」の曲に合わせ、発達段階に合わせた縄体操を楽しみました。 今まで手具で体験した基本的な動きに加え、縄で三角形や四角形を作ったり、数学的思考性を働かせて法則性ジャンプや2人組4人組を作りました。 Aさんが縄跳びを頑張っているので、BCDさんも刺激を受けて、園庭でも短縄や大繩を練習するようになりました。 冬学期だけではなく、繰り返しができる環境を提供したいと思っています。 2/15(木)のAさんミニ公開体育では、縄体操と組体操の発表がありました。 ドッジボールはBさんも加わった合同チームにより試合を行ったのですが、意外な能力が発揮されて驚き、大変盛り上がりました。 組体操を見学したBCDさんは「次はぼくたち!」という眼差しで見入っていました。 造 形 年度末の冬学期には、特別感のある版画や土粘土・紙粘土を使用した粘土製作に取り組みました。 発達段階に合わせて素材や難易度が変化しますが、みな楽しみました。 Aさんは卒園制作が大作だったので、希望者のみが紙版画に取り組みました。 Dさんは新年度から造形に取り組みます。 観察画…Aさんは「イカ」Bさんは「ヒヤシンス」Cさんは「キャベツ」を描きました。 観察画の目的『観て描く』という姿勢がそれぞれ身に着きました。 絵画表現も色遣いも個性と成長を感じます。 粘土製作…土粘土を使用しAさん「自分の顔」Cさん「器」Bさんは紙粘土の「花瓶」の製作をしました。 土粘土や紙粘土の感触を楽しみながら、特別な製作に取り組みました。 版画…子ども達はプリンティング大好きです。 年齢別に異なった素材で版を作り、刷る工程を楽しみました。 成長した年度末だからこそ出来る活動です。貼り合わせる共同作業も喜んでいました。 (A:紙版画,B&C:スチレン版画)Dは4月に粘土版画をする予定です。 最上部に |
秋号 2023年12月21日
《巻頭言》
今年も何時までも暑い秋でしたが、暖かさに慣れた体には例年並みの寒さも堪えます。 秋学期は公開体育、園外保育、秋の遠足、クリスマスと特別な行事や季節の恵みと共に、日毎の歩みが守られました。 振り返ると一人ひとりに、たくましい成長が実った秋でした。 今年の愛児園のクリスマス劇で取り組んだ「靴屋のマルチン」はトルストイ原作の「愛あるところに神あり」の別名の短編だそうです。 目の前に出会う出来事に、神の愛を心において実践したマルチンはイエス様から「わたしにしたのだ」と認めて頂きました。 神様は私たちの日常を問われているように感じています。 小さなことに敏感な幼児と共に、小さな幸せ、小さな親切、小さな和解を大切にして行きたいと改めて教えられています。 子どもたちの会話に耳を傾けていると、友だち同士で挨拶を交わしたり、「ありがとう」「どういたしまして」が自然に言えるようになって来ています。 微笑ましい一コマですが、日常にこそ平和が実現し、世界の平和に繋がりますように。 「最も小さい者たちの一人にしたことは、わたしにしたのです。」マタイ25:40 《チャペル》 秋学期はCさんの聞く力が育ち、集中を保って楽しんでいる様子から成長を感じました。 聖書のお話はキリストのたとえ話とご生涯から始まりました。 旧約聖書から神様と共に歩んだダビデ、厳しい状況の中で遣わされた預言者エリヤとエリシャ、ダニエルを通して、神様を信頼する勇気を学びました。 みことばとさんび 「御国が来ますように。みこころが天で行なわれるように地でも行なわれますように。」マタイ6:10 「わたしが道であり、真理であり、いのちなのです。」ヨハネ14:6 「ダビデはその行く所、どこででも勝利を収めた。主が彼とともにおられた。」Ⅰサムエル18:14 「しかし、主を待ち望む者は新しく力を得、鷲のように翼をかって上ることができる。走ってもたゆまず、歩いても疲れない。」イザヤ40:31 「終わりに言います。主にあって、その大能の力によって強められなさい。」エペソ 6:10 《諸活動》 楽器指導&季節のうた 今学期は、歌詞を楽しみながら、秋の歌を歌いました。 またAB合同で「ガボット」に打楽器の合奏を楽しみました。 Cさんは「おもちゃのチャチャチャ」を3種類の楽器で取り組みました。 9月『わらいんぼコスモス』…コスモスの花が風、郵便屋さん、夕焼けへの語りかけが優しい歌。 10月『きのこ』…キ・キ・キノコという歯切れが良く楽しい歌詞と軽快なメロディーを楽しみました。 11月 『おちばひらひら』…まどみちおさんの歌詞は、美しい描写が色褪せず、温かな眼差しが心に残ります。 12月『これこそ愛』…時間ギリギリでしたが、劇のストーリーと歌詞がピッタリ合っていたのでました。 体 操 今年の公開体育のテーマは『力 集めて 明日へ』でした。 この時代に必要なメッセージと感じながら、取り組みました。今を生きている子どもたちが、心と身体を精一杯遣って明日に繋がる成長の機会となりました。 子どもたちは、このテーマを喜んでいる様子から、私達が励まされました。 秋学期Cさんは強い手強い足を意識して手具や用具に取り組みました。 Bさんはリボンに続いてフラッグも手具の特性を楽しみながら、二人組の協働運動や隊形変化を楽しみました。 Aさんはパラウェーブ体操を通して、自分の役割を考えながら協力すること、バトンを繋ぐリレーを楽しみました。 冬学期の組体操に備えて基本的な運動を積み重ねています。 12月には全学年縄跳びに取り組んでいます。 手軽にできる運動なので、ぜひ冬休み中にも親子で練習に取り組んで頂きたいです。 造 形 秋学期は観察画には取り組めましたが、粘土制作と混色は時間確保が出来ませんでした。 取り組むなら、子どもたちは喜び、段階に沿った成長が見られると思うので、とても残念でした。 ・カード作り…敬老の日に送ったカードは、Cは指スタンプ、Bは混色、Aは花の絵手紙に取り組みました。 ・観察画…C「ザクロ」B「サンマ」は本物を前に、Aは猿渡川堤防側から「教会」の写生に取り組みました。 最上部に |
夏号 2023年7月14日
《巻頭言》
新しい名札を身に着け、新鮮な気持ちでスタートした新年度でしたが、あっという間に春夏学期の終業日を迎えました。 梅雨明けも間近、本格的な夏の到来ですね。夏の暑い間も、守られますように。 新年度は丁寧な挨拶を心掛けていました。モンテッソーリ教育には「挨拶」という提供があります。 相手に前にゆっくり近づき、目を合わせ、足を揃え、両手を膝まで下ろしながら頭を下げておじぎをし、顔を上げてもう一度目を合わせる、という手順になります。 挨拶の仕方と他人との親しい交わり方を知るのが目的です。 挨拶が終わるや否や、すぐに次の行動に移りがちな子どもたちには「心で繋がるよ」と伝えています。 イエス様のように相手を尊重し、心を繋げる挨拶を心掛けていきたいと思います。 「さて、イエスは通りすがりに、生まれたときから目の見えない人をご覧になった。」ヨハネ 9:1 《チャペル》 チャペルでは、とりなしの祈り・主の祈り・賛美に続いて、視覚教材(フランネル)を用いて、集中してお話を聴きます。 日々の積み重ねは大きく、お話を聴く力と理解力、想像力が養われます。 春夏学期は毎年聖書の初めの創世記の天地創造から族長の生涯、モーセ、ヨシュア、士師、ルツの生涯を通し、偉大な神さまの御力と神様の計画の素晴らしさを学びました。 夏期クラスにかけてキリストの生涯を取り上げます。 みことばとさんび 4月「ノアは、すべて神が命じられたとおりにし、そのように行った。」創世記6:22 「わたしは、あなたに約束したことを成し遂げるまで、決してあなたを捨てない。」創世記28:15 5月「あなたには、わたしの以外に、ほかの神があってはならない。」出エジプト20:3 6月「私たちの神、主に仕え、主の御声に聞き従います。」ヨシュア24:24 7月「人はパンだけで生きるのではなく、神の口から出る一つ一つのことばで生きる」マタイ4:4 《諸活動》 楽器指導&季節のうた 今学期の楽器はBさんは「チューリップ」「ほたるこい」、Aさんは「ワルツ」を二重奏し、ピアニカで取り組みました。 愛児園ではタンギング(舌で音を切る)を大切にしています。 Cさんはスズで「ぶんぶんぶん」とカスタネットで「ことりのうた」を楽しみました。 季節の歌は、歌詞とメロディーを楽しみながら歌いました。 4月『おはながわらった』…擬人化した詩的な表現の歌詞ですが、心があったかくなる優しい歌でした。 5月『てんとうむしのたび』…ユーモラスで楽しい歌『パレード』…元気いっぱいになる楽しい歌。 6月『あめふりくまのこ』…この歌の絵本を見ながらストーリーと歌詞を楽しみました。 7月『なみとかいがら』…まどみちおさんの歌詞は古くなりません。歌いながら、素敵な感性に感動します。 体 操 今年度のリズム体操は『Good Luck!』歌詞に合った動きを楽しんでいます。 たとえ失敗したとしても、ありのままで進もう!という夢追う人への応援ソングです。 いつも前向きに「頑張ろう!」という気持ちを持って一年間取り組みます。 主運動として4月BCさんは力一杯走る、Aさんはリレーに取り組み盛り上がりました。 5月マット(前転)と手具(ボール,フープ)、6月は跳び箱(A開脚跳び越しBCよじ登りジャンプ)に取り組みました。 7月以降は平均台(AバランスB後歩きCクマ歩き)、鉄棒・吊り輪に取り組んでいます。 造 形 4月 母の日「鏡」…板の部分は濃い目の絵具で塗り、タイルを貼りました。 5月 観察画C「ヒルザキツキミソウ」…初めての観察画は教会敷地に咲いた初夏を彩る優しい花。 観察画A「花」…教会の花壇に咲いたアイリスと紫蘭を観察して描きました。 6月 粘土製作A「動物」…各々図鑑を見て選び、動物の特徴を捉えて立体的に作りました。 粘土製作B「ザリガニ」…本物を観て作成でき感謝!平面でなく立体表現として挑戦。 粘土製作C「夏野菜」…ナス・トウモロコシ・キュウリ・アスパラ・オクラの実物を観ながら作成。 父の日プレゼント「キーホルダー」…「通す」お仕事の延長でしたが、集中していました。 観察画B「ブラックベリー」…毎年楽しみなブラックベリーの収穫。赤と緑で彩色しました。 夏期クラス「にじみ絵」…時間が取れたら、濡らした和紙に絵具をにじませて楽しみます。 春夏学期は母の日父の日のプレゼント制作があるので日程は追われます。 上記以外に二回ずつ混色あそびを取り組みました。 Cさんは、用具の使い方、絵具の混ぜ方(透明水彩絵具は水をたっぷり使用)、片付け方などが身に着くように、個別に関わります。 ABさんは自己活動で取り組みながら、混色の美しさや楽しさを満喫しています。 夏学期の作品展示は夏休み中に準備し、お知らせいたします。 最上部に |