2014年度
国の施策で幼稚園類似施設は「認可外保育施設等」に分類され、無条件の無償化対象施設ではありません。就労支援に偏ることなく、真の幼児教育支援としてふさわしい法整備をお祈りください。
冬号 2015年3月19日
《巻頭言》 まだ肌寒い3月に入った頃から、園庭には早速つくしが顔を出していました。「今日は春が見つかるかな?」と言いながら、つくし摘みが日課になり、日に日に本数が増えて来ました。 短い冬学期は、あっという間に学期末を迎えました。小さな入園式、つきたてのお餅を楽しんだ餅つき、じゃがいもの種イモ植え、小さな世界を体験した冬の寒さの卒園遠足、ポカポカ日和の園外保育では久しぶりの20m走を実施し、成長した足どりを感じました。また造形や合奏に加え、Aさんは卒園制作(刺子)にも取組み、二カ月余りの日々は忙しく充実していました。 そんな年度末に向かう慌ただしさの中で、チャペルの前の線上歩行や静かごっこを自ら楽しむ姿や、被災地や世界のために自分の言葉で祈りを捧げる姿、トイレのスリッパを綺麗に並べたり、小さなビーズを進んで拾う様子が見られ、心の成長も感じました。 卒園式を前に歌っている『さよならを空にとばして』には「きみの手の中にある思い出が、ずっときみを助けて行くよ。笑顔が輝いて、涙がきらめいて、目を閉じれば、ほらいつでも見える」という素敵な歌詞があります。愛児園での日々や体験が、有形無形に基礎となり、子ども達の中に広がっていくことを確信しています。新たな旅立ちを祈り心で見送り、新しい年度を迎えたいと思います。 《チャペル》 冬学期は、「使徒の働き」からは教会の誕生と宣教そしてイエスさまの証人となる素晴らしさを学びました。またモーセの時代に祭儀を行なう「幕屋」からは神さまのご性質を、宣教物語「ティファム」からは神様に従う祝福と導きを、「今、教えて!」のシリーズからは神さまに喜ばれる生活を学びました。 みことば 「しかし、聖霊があなたがたの上に臨まれるとき、あなたがたは力を受けます。そして、エルサレム、ユダヤとサマリヤの全土、および地の果てにまで、わたしの証人となります。」使徒の働き1:8 「神は、実に、そのひとり子をお与えになったほどに、世を愛された。それは御子を信じる者が、ひとりとして滅びることなく、永遠のいのちを持つためである。」ヨハネ3:16 「強くあれ。雄々しくあれ。恐れてはならない。おののいてはならない。あなたの神、主が、あなたの行く所どこにでも、あなたとともにあるからである。」ヨシュア1:9 ♪さんび 『行きます!イエスさま』『ヨハネ3:16』『強くあれ雄々しくあれ』 …冬学期チャペルのみことば賛美は、振り付けと手拍子で元気良く歌いました。 《諸活動》 季節のうた&楽器指導 今学期の季節の歌は、季節感と心が温まる歌詞を楽しみながら歌いました。素敵な歌詞に浸って、子ども達の表情や笑顔が輝いて見える時もあり、小さな感動の連続でした。 合奏は歌詞のない「スケーターズワルツ」挑戦し、親しみやすい曲調を楽しんで取り組みました。ピアニカと大太鼓と小太鼓はAさん、トライアングルとスズはBさん、タンバリンとカスタネットはCDさんが担当し、楽器毎の練習を積み重ねました。全体で合わせたのは僅か二日間でしたが、自信を持って演奏し、合奏の楽しさも体験できました。 1月『ゆきのプレゼント』…まどみちおさんの歌詞と軽快な旋律が素敵な曲。残念ながら雪は降らず…。 2月『世界中のこどもたちが』…子どもたちが大好きな、今の時代に必要な歌です。手話を楽しみました。 3月『さよならを空にとばして』…新沢としひこさんの素朴な歌詞が涙が出そうになる位素敵な曲です。色々な思い出を思い起こし新しい出発を応援する思いで歌っています。 体 操 冬学期は秋学期後半から取り組んでいた縄体操に励みました。A「ユメタマゴ」B「勇気のルンダ」C「巌の上のポニョ」の曲に合わせ、発達段階に合った音楽と縄の使い方を楽しみました。数学的思考性を使いながら展開していくことは、意識的な身体の調整にも繋がります。体操で刺激を受け、園庭では連続跳びや大縄に親しむ姿も見られ、繰り返し練習する園児の成長が見られました。 また吊り輪と鉄棒、跳び箱に取り組みました。運動会の頃から成長し繰り返しの経験から得られた自信と筋力がつくことにより心と体が調和し、次年度へのステップアップの準備が得られました。 造 形 年度末の冬学期には、版画や土粘土や紙粘土を使用した粘土製作に取り組みます。子どもたちの内に特別感があるようで興味津津です。版画は数日がかりで取組みますが、長い行程があるからこそ、仕上がった時の喜びは大きいようです。Aさんの粘土と版画の自画像は、どこか本人に似ていて親しみを感じます。 合間を縫うように混色にも取り組みました。園児は混色が大好きです。混色では準備や絵具や使い方から片づけに至るまで丁寧に取り扱い、微妙な色合いに出会ってことを大切にしています。Aさんは白を含む4色にチャレンジし、美しい色合いを作り出していました。 観察画…Aさんは「カニ」Bさんは「パイナップル」Cさんは「ブロッコリー」を描きました。『観て描く』という姿勢を身に着けます。 粘土製作…土粘土を使用しAさん「自分の顔」Cさん「器」Bさんは紙粘土の「花瓶」の製作をしました。土粘土や紙粘土の感触を楽しみながら製作に取り組みました。 版画…子ども達はプリンティング大好きです。年齢別に異なった素材で版を作り、刷る工程を楽しみました。(A:紙版画,B&C:スチレン版画,D:粘土版画) 最上部に |
秋号 2014年12月19日
《巻頭言》 残暑の秋学期スタートから真冬のような寒さの学期末まで、一日一日が守られました。Aさんのお泊り会、いっしょに一歩前進の運動会、秋の実りを味わったいも掘りと焼いも、いっぱい歩いた園外保育と遠足、そして待ち望んだクリスマス。行事だけでも盛りだくさんでしたが、日常生活の小さな場面に、子どもたち一人ひとりが自分を使って成長した、恵みいっぱいの秋学期でした。 今年のクリスマスのテーマは「暗やみに光」、降誕劇を通して光を分かち合うことを覚えました。よく衝突する組み合わせのお友達がいます。大人の感覚では目の上のタンコブのような存在なのかと思っていたら、欠席した時に何回も気にして「○○くんは、お休み」と口にしているのです。ある園児は時折泣かされる相手が欠席の折「○○くん、どうしたの?」と何度も聞きに来るので「○○くんのことが気になるの?好きなの?」と聞くと頷いていました。子どもたちの姿から光を心に灯し、光を分かち合うことを教えられています。新しい年も各ご家庭に光が満ちあふれますように。 《チャペル》 秋学期は新約聖書からキリストのご生涯とキリストのたとえ話、また旧約聖書からは神様から選ばれたダビデ、神様の言葉を預かり勇敢に働いたエリヤとエリシャ、困難な異国の地で勇気を失わずに歩んだダニエルを取り上げ、神様に従って強められた祝福を学びました。 秋学期はストーリー性のあるお話を楽しみ、一生懸命聞き入る姿が見られました。聞く力が、豊かに育っていることをうれしく思います。 みことば 「わたしが道であり、真理であり、いのちなのです。」ヨハネ14:6 「ダビデはその行く所、どこででも勝利を収めた。主が彼とともにおられた。」Ⅰサムエル18:14 「御国が来ますように。みこころが天で行なわれるように地でも行なわれますように。」マタイ6:10 「しかし、主を待ち望む者は新しく力を得、鷲のように翼をかって上ることができる。走ってもたゆまず、歩いても疲れない。」イザヤ40:31 「主にあって、その大能の力によって強められなさい。」エペソ6:10 ♪さんび 『ヨハネ14:6』『Ⅰサムエル18:14』『マタイ6:10』『イザヤ40:31』『エペソ6:10』 …秋学期は5つの聖句を覚えて歌いました。振り付けや手話、軽快な曲調を楽しみました。 《諸活動》 造 形 秋学期も混色あそびを二回ずつ、粘土、観察画に取り組みました。Dさんも初めての混色あそびに大喜びでした。 ・カード作り…敬老の日プレゼントとしてカード作りをしました。写真の周囲をCさんは指のスタンプ、 Bさんは絵の具二色の混色をして縁取りしました。Aさんは園庭に咲いていたコスモスの水彩画で絵てがみを作成し、郵送しました。 ・粘土…Aさんは「木」Bさんは「お弁当」Cさんは「お菓子」という題材で作りました。身近な物も立体表現となると、よく考えながら手を使って作っています。 ・観察画…Cさんは「ザクロ」Bさんは「サンマ」の観察画、Aさんは「教会」の写生に取り組みました。実物を目の前に観察して描くことが大切なのですが、Bさんはこの時期になると自分の内側にある描きたいことを表現できるようになって来ます。 季節のうた&楽器指導 今学期も、季節感のある歌詞を楽しみながら秋の歌を歌いました。 9月『わらいんぼコスモス』…コスモスが秋風、郵便屋さん、夕焼けに微笑んでいる情景が浮かびます。 10月『きのこ』…子ども達が秋一番に大好きな、楽しい歌詞とメロディーが子どもの心をくすぐる歌です。 11月『おちばひらひら』…9~11月は「そうさん」で知られるまどみちおさんの曲、素敵な歌詞で心いっぱい。 12月『いのりのひかり』…歌詞は少々難しかったのですが、降誕劇にぴったりフィットした歌でした。 「暗闇に光」「メリークリスマス」も喜んでいっぱい歌いました。 秋学期は子どもたちの大好きな『さんぽ』の合奏に取り組みました。Cさんは鈴とタンバリン、Bさんは後打ちのカスタネットと憧れのトライアングル、Aさんは大太鼓小太鼓とピアニカを担当しました。楽器毎の個別練習を積み重ね、みんな一緒に合わせる楽しさを体験しました。 体 操 今年の運動会は『いっしょにいっぽ』、一緒に一歩進むためにもう少しチャレンジしyo う、お友達と一緒に頑張ろうという思いを大切にしました。当日は初めての猿渡小学校が会場でしたが、いつもの通りの姿で精一杯頑張りました。また秋学期を通して逞しくなったように思います。 運動会が終わっても、Aさん5人で頑張った組体操の余韻が、しばらく残っていました。室内自由の時間になると、BさんCさんも見よう見まねの組体操ごっこを楽しみ、縦割りの良さと次年度に繋がる姿が見られました。 運動会後の体育は、Aさんは体力測定(春より記録更新)、跳び箱(台上前転)、中当てドッジボール、縄体操、Bさんはリボン体操と縄体操、Cさんはフープと縄体操に取り組みました。 最上部に |
夏号 2014年7月18日
《巻頭言》
今年は梅雨明けを待たずに暑い日が続き、子ども達は頭びっしょり大汗の日々です。人的環境が変化し新鮮な気持ちでスタートした春夏学期も、あっという間に学期末を迎えました。 今学期は「挨拶」や「歩く」「元通りにする」などの基本的なことを見直しました。学期後半には自発的に線上歩行をする姿や小さな間を意識することが出来るようになり、いつもトイレのスリッパを気持ちよく並べられたり、自発的に本棚の絵本を分類し整える様子などの生活化が定着しています。 またお友達の様子を見て自ら必要な援けをしたり、相手の個性や状態を受け留めて自分の感情をコントロールして対応する年長児の姿から、モンテッソーリ教育を受けた子どもらしく相手を生かし社会に貢献する人物になっていくことを予感させられたことも嬉しい成長でした。 明日からは夏休み。熱中症や事故から守られ、色々な体験を通して、ひと回りたくましく育まれる時となるようにお祈りしています。 《チャペル》 愛児園チャペルでは、旧新約聖書の主なストーリーを年間で一巡するように計画しています。今学期は旧約聖書から創世記の天地創造、アブラハム、イサク、ヤコブ、ヨセフ、モーセ、ヨシュア、士師、ルツの生涯を通し、偉大な神さまの真実と導きを学びました。先週から秋学期前半にかけては、新約聖書から「キリストのご生涯」を取り上げますが、人となられたイエス様のご生涯から神様の愛を学びます。 みことばとさんび 4月「ノアは、すべて神が命じられたとおりにし、そのように行った。」創世記6:21 「わたしは、あなたと約束したことを成し遂げるまで、決してあなたを捨てない。」創世記28:15 5月「あなたにはわたしのほかに、ほかの神々があってはならない。」出エジプト20:3 6月「私たちは私たちの神、主に仕え、主の御声に聞き従います。」ヨシュア24:24 7月「人はパンだけで生きるのではなく、神の口から出る一つ一つのことばによる。」マタイ4:4 《諸活動》 楽器指導&季節のうた 今学期の楽器指導では、Bさんは待望のピアニカを「チューリップ」「ほたるこい」で取り組みました。ピアニカではタンギング(舌で音を切る)を中心に、指遣いを丁寧に指導しています。お馴染みの「ぶんぶんぶん」をAさんはピアニカで、Cさんはスズでリズム打ちを楽しみながら取り組みました。 4月『おはながわらった』…色とりどりの花が一斉に咲く春「お花が笑った」という優しい心で歌いました。 5月『てんとうむしのたび』…ちょうど歌い始めた頃、畑でテントウムシに遭遇。幼虫や性質に興味津々。 『パレード』…新沢としひこさんらしい歌っていると元気が出てくる曲、春夏学期一番人気の歌でした。 6月『あめふりくまのこ』…雨のシーズンに似合うかわいいストーリーと歌詞を楽しみながら歌いました。 7月『なみとかいがら』…まどみちおさんの情景が浮かぶ選ばれた言葉が心に残る素敵な可愛いらしい歌。 8月『海にきた』…クロール、犬かき、バタ足、背泳ぎして、青い海で気持ちよく泳ぎたくなる楽しい曲 体 操 今年度のリズム体操は『あいうえお体操』というGreenNの曲です。どこか沖縄民謡っぽいメロディーと楽しい歌詞が子ども達の心をくすぐるようで、とても嬉しそうに取り組んでいます。私自身は「キミと笑い、時に泣いて分かち合うため話そう」「雨の日も風の日もあるだろう。そりゃ全部うまくいかないけど、だからこうして語り明かして分け合おう」などの歌詞から、改めて言葉の持つ力に心を留め、元気をもらいながら体操をしています。 主運動としてAさん4~5月はリレー、マット(前転各種)、6月は跳び箱(開脚跳び越し)、7月は鉄棒(腕立て支持→前回り→前回り降り)、平均台(二拍子ジャンプor片足ずつ上げて拍手&バランス)Bさんは4~5月はかけっこ、マット(体をダルマのように丸くする前転)、6月はボール、跳び箱(両手つき飛び乗りジャンプ降り)、7月は鉄棒・吊り輪(尻あがり)、平均台(くま歩き&後ろ向き歩き)、Cさんは4月は整列、歩く、走るなどの基本運動、5月はマット(横転、頭を入れるポイントの前転)、6月は跳び箱(よじ登りジャンプ乗り)、ボール、7月は鉄棒・吊り輪(足かけ回り)、平均台(前歩き→クマ歩き)に取り組みました。 連続二週雨天のため中止となった「プール」は今週からスタートしましたが、待ち望んでいたゆえに大喜び!9月三週目位までの週に一回ずつですが、各学年の段階に合わせ、水に親しみます。 造 形 4月 手形あそび 母の日プレゼント「コルクボード」…タイルの貼りつけ 5月 観察画C「ヒルザキツキミソウ」観察画A「花菖蒲」 6月 父の日プレゼント「キーホルダー」…ビーズ通し 観察画B「ブラックベリー」 7月 粘土製作C「夏野菜(ゴーヤ&アスパラガス)」粘土製作A「動物」粘土製作B「ザリガニ」 染め紙…夏期クラスで行う予定ですが、折った和紙に絵具を染みこませ、偶然に生じるにじみ具合を楽しみます。模様を生かして再利用(作品化)したいと思います。 上記以外に、今学期は二回ずつ透明水彩絵具の混色あそびに取り組みました。Cさんは個別に提示し絵の具の扱い方に親しみ、Bさんは準備~片付けまで自己活動できるように促し、そしてAさんは憧れの3色となり2色とは違った色合いを楽しみながら取り組んでいます。 秋学期開始までに春夏学期の作品展示を致します。 最上部に |